下寒水沢(訓練)     2022年8月6日(土)   T.KIMURA ・ M.MATSUSHITA撮影
















訓練山行「下寒水沢」                         2022年8月11日提出 (提出者 M.MATSUSHITA)

山 域:八甲田

山 名:下寒水沢

山行目的:沢遡行の基礎知識を体得

山行日:2022年8月6日(土)晴れ ※雨予報のため7日から繰り上げ

コースタイム:横内P7:00→八甲田リゾートホテル下駐車場8:00→(国道103号~県道酸ヶ湯高田線)→下湯ダム入渓地点(車2台デポ)8:25、入渓(標高310m)8:45→田茂萢沢との出合10:05→堰堤(取水口435m)11:10→滝→昼食休憩(12:2550455m)→右岸に回りこむ13:25500m)→小休止14:00530m)→左岸に千筋の滝2本14:20570m)→103号寒水沢橋15:00645m)

参加者 CL N.YOKOTA SL T.KIMURA    他5名  (計7名)

山行記

 沢登り(遡行)は日本固有の登はんスタイルという。山に分け入れば沢あり、滝あり。ヤブのない、天然の道でもある。魚や山菜を求めて人が入り、暮らしと密着してきたうえ、この先に行ってみたいという冒険心を煽ってもきたのだろう。

 会山行の沢登りは雨天中止が続き、せっかく揃えた装備は押し入れにしまったままの会員が多い。「基礎知識の体得」とはいえ、私も沢登りは今回が初めてだ。最初の洗礼は、入渓地までの道路。ホテル(旧・寒水沢ホテル)から103号を城ヶ倉温泉に向けて南下すると右側に下湯ダム方面の標示。県道だが、ここから車1台がやっとの砂利道、両脇から雑木と雑草が追いかぶさる。Kさん、Mさんの二人は鎌を手に下車して枝払いの大活躍。「下湯平成湖」と名付けられたダム湖がもう少しのところに車をデポ。小さな橋を降りると、ようやく寒水沢の入渓地だ。

 まさに深山幽谷。奥入瀬の渓流を思わせる佇まいが広がる。と悦に入ったら次の洗礼が待っている。岩を飛び石のように歩いていたら、腰まで浸からないと渡れない箇所が次々に迫る。水流に足元を取られ、バランスを崩しドボンだ。堰堤を過ぎると眼前に10㍍から20㍍の滝が行く手を阻む。右岸に回り込んで崖を登ることに。先導したCL N.YOKOTAさんが「ハチの巣だ」。一気に登ったMさんの後ろをハチが追い掛ける。スズメバチの巣に出くわしてしまった。三番目、しかも最大のピンチとなる洗礼。巣を避けるには岩壁を登るしか方法がなさそう。ロープを降ろしてもらい、Kさん、N君、最後に私とYさんが岩壁を越えた。この間、50分近い停滞を余儀なくされた。

 二つ目の出合(分岐)を越えたのが午後1時。ようやくコースの半分。休憩を何度か取り進むと、ナメ床が広がる。「キモチいい」とOさんが叫ぶ。見ると腰まで浸かり徒渉中だ。夏の日差しを浴びてみんなドボン。左岸に千筋の滝。「横(垣)松(下)滝」にするかと思ったら20~30㍍が二本。手前が女滝、奥が男滝とはYさんの命名。そうこうするうち国道103号にかかる橋が見えた。歩測で4.5㌔、6時間余りの遡行が終わった。